
ゾーニングはリノベーションのはじめの一歩
こんにちは。
ビスタの橋本です。
今回はリノベーションを検討する際、工事前提で住宅を購入する際に、事前に考えておきたいゾーニングについて解説します。
ゾーニングとは、居住空間をテーマや用途に分けて考えることをいいます。
細かい設計をする前の大まかなレイアウトと捉えていただいてけっこうです。
このイメージがある程度まとまっていると、設計者との話し合いがスムーズに運ぶだけでなく、自分が住空間に何を求めているのかを形にして家族と認識のすり合わせをすることができます。
ゾーニングの広義の意味としては地域開発などにも使われる言葉ですが、ここでは住戸内のゾーニングに限定して解説していきます。
空間を3つのテーマに分けて考える
一般的な住戸では、設計の最初段階で3つのテーマで住空間のゾーンを分けます。
・パブリックゾーン
家族が集まったり、来客の際に使用する公共的なゾーン。
・サービスゾーン
生活の上で不可欠なキッチンやトイレ、バスルームなどのゾーン。
・プライベートゾーン
寝室・子供部屋・書斎など、個人の部屋となるゾーン。
これらのゾーンは人の動きの動線を考慮すると、お互いが干渉しないよう、どこからも等距離となる正三角形の配置が理想だといわれています。
パブリックゾーンから考えてみよう
ゾーニングを考える順序としてはパブリックゾーンから決めるのが良いとされています。
一番日当たりの良い場所をリビングダイニングに、隣接するところにキッチンを置いていくのが一般的です。
南向きの大きな掃き出し窓のある部分が自然とリビングになることが多いです。
サービスゾーンはなるべくまとめる
水回り設備であるサービスゾーンは給排水の配管工事を必要とします。
そのため仮にトイレとバスルームを離れて配置する場合、配管の距離が長くなることで工事費用が高くなります。
長ければ長いほど漏水のリスクも高まり、排水の音や振動も別のゾーンに伝わる可能性があります。
配管のような隠蔽箇所の修繕は通常よりも費用がかかるケースが多いので、数十年住むことを考えると近くにまとめた方が良い、となるわけです。
また、マンションのリノベーションの場合は、そもそも規則として配管の位置を変えるのが難しい場合もあります。
プライバシーゾーンは家族と要協議
個人の部屋にあたるプライバシーゾーンは、人が活発に動くパブリックゾーンやサービスゾーンと切り離すのが一般的です。
よくある田の字型間取りのマンションを例にすると、玄関を上がって両サイドに居室があり、奥にリビングがあることがほとんどです。
この間取りの欠点は、家族のコミュニケーションの場が失われてしまう可能性があることです。
例えば子供部屋を玄関そばの居室に配置してしまうと、子供が帰宅時にリビングに顔を出すことなく自分の部屋に直行することになります。
家族の交流のためにあえてリビングを経由する動線を計画するというのもひとつの案だと思います。
例えば2階建て住戸であればリビングに階段を設置することで、一度は顔を合わせることができます。
まとめ
はい、いかがだったでしょうか?
中古物件を見て気に入った物件があったら、まずは上記の3つの点からレイアウトを考えてみましょう。
ゾーニングは家族みんなのお家を作る上で非常に大切な共同作業です。
ぜひワクワクしながら家族みんなで生活スタイルに合ったゾーニングを考えてみてください。